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【防犯対策】自宅に防犯カメラは必要？

ニュース番組で、防犯カメラの映像が公開されるケースをよく見かけるようになっています。コンビニなどの店舗だけではなく、繁華街や駅、公共施設などを中心に街中に防犯カメラが設置されるようになっている証でしょう。

しかし、一般的な家庭に防犯カメラを設置することは必要なのか、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。そこで今回のコラムでは、自宅に防犯カメラを設置するメリットについて解説していきます。

日本国内の防犯カメラ設置率

2020年のHIS Markitの調査によると、世界には7億7000万台のカメラがあり、日本国内では500万台の防犯カメラが設置されているそうです。ちなみに1,000人当たりの設置台数は39.5台となっています。

それに対して一般家庭用の防犯カメラの設置率はどのくらいでしょうか。2018年にALSOKが行った「第2回防犯カメラに関する意識調査」では、自宅に防犯カメラを設置している人は23.8％となっています。2015年の第1回の調査では22.0％だったので、1.3％の増加となっています。

防犯カメラを設置している人にその理由を聞いたところ、上位5位までは下記のようになっています。

1位　空き巣などの侵入者対策のため（59.5%）
2位　近所で不審者や空き巣などの事件があったため（45.9%）
3位　らくがきなどのいたずら対策のため（32.4%）
4位　ポスティングなどの抑止のため（32.4%）
5位　近所で防犯カメラを設置している家が主流なので（24.3%）

注目なのは、防犯カメラを設置した理由のうち「近所で防犯カメラを設置している家が主流なので」が前回調査の8.3％から16.0％も伸びていることです。個人宅でも防犯カメラを設置することに抵抗感がなくなっただけではなく、設置することが主流になっていると感じている人が増えているのです。

一方、「街中で防犯カメラがあると安心」と答えたのは、500人中350人で割合は70.0％となっています。このうち、その理由の上位5位までが下記となります。

1位　犯罪の抑止になると思うから（73.7%）
2位　事件の早期解決につながると思うから（59.1%）
3位　実際に犯人逮捕につながっていると思うから（51.1%）
4位　冤罪予防になると思うから（45.7%）
5位　守ってくれていると感じるから（30.0%）

このように防犯カメラがあることで安心を感じ、より生活しやすくなっていると推測できます。そのため防犯カメラの設置率は今後上がることはあっても、下がることはないと考えられます。

防犯カメラを設置するメリット

防犯カメラの役割が日本でも大きくなっていますが、自宅に防犯カメラを設置することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。この項目では3つのメリットについて紹介します。

犯罪を抑止することができる

まず大きなメリットと考えられるのが、セキュリティの強化です。空き巣などの犯罪者は、ターゲットとなりそうな家について下調べを行います。家の中に盗むべきものがない場合は空き巣に入っても無駄ですし、防犯性に優れた家であれば捕まる危険が高いからです。

下調べの際に犯罪者が確認することの一つが防犯カメラの有無です。防犯カメラに映ってしまうと、捕まる危険があるからです。そのため防犯カメラが設置されていると、防犯性が高いと判断し、犯罪者はその家を避けると考えられるのです。

犯罪があったときの証拠が残せる

防犯カメラは「防犯」とつくように犯罪を防ぐ目的がありますが、映像を残しておくことで万が一犯罪が発生したときの証拠にもなります。つまり迅速な犯人確保に役立ち、被害を最小限にすることができるのです。

また自宅の周辺では、大きな犯罪だけではなく、さまざまなトラブルが起きる可能性があります。ゴミの不法投棄や違法駐車などの住民間のトラブルは、警察も介入しづらいものです。しかし防犯カメラで映像がしっかり残っていれば、近所トラブルの解決にもつながり、住みやすさが維持される可能性もあります。

ペットなどの家の中の様子がわかる

ペットを飼っている場合、外出中にペットがどのように過ごしているか分からないものです。しかし、防犯カメラを活用することで、家の中の様子がわかります。もちろんペットだけではなく、子どもや高齢者を家に残して留守にした場合などでも、同様に防犯カメラを用いて家の中を確認することができるので安心することができます。

またスマホなどで遠隔操作できるネットワークカメラを導入すると、家の中の様子がわかるだけではなく、双方向で会話をしたり、餌をあげたりといったこともできます。ネットワークカメラの中には、ペット用、赤ちゃん用、介護用といった専用の見守りカメラも市販されています。見守る対象者や目的に合わせて選ぶと、防犯カメラを導入するメリットがより大きく感じられます。

自宅に設置する防犯カメラの選び方

自宅に防犯カメラを設置する場合、どのような防犯カメラを選ぶといいのか、分からないものです。そこで、基本的な防犯カメラの選び方について解説していきます。

防犯カメラを設置する目的を確認する

まずは防犯カメラを設置する目的を確認しましょう。いちばんの理由は防犯のためだと思いますが、空き巣被害を防ぐためなのか、車上荒らし犯を捕まえるためなのか、近所トラブルを解決したいのか、といった目的によってもカメラの性能や設置する場所が異なります。そのためまずは何のために防犯カメラを設置するのか、防犯カメラに何を期待するのか、確認しましょう。

設置場所を決定する

防犯カメラを設置する目的を確認したら、その目的に合わせて設置場所を決めましょう。目的に合わせると、下記のように設置場所が決まってきます。

・訪問者などを確認→門や玄関
・不審者が侵入しないかチェック→裏口や勝手口
・死角になりそうな場所の見張り→裏口や勝手口、住宅の周辺
・イタズラ防止→接道部分、塀や植木、ゴミ捨て場
・車や倉庫の確認→駐車場や倉庫
・家族やペットの見守り→住宅内

自宅の構造によって異なりますが、設置場所は上記のように門や玄関、裏口や勝手口、駐車場、住宅内、住宅の周辺が基本になります。もちろん防犯カメラは1台だけではなく、必要な台数を設置することになります。その場合、予算との兼ね合いがありますので、優先順位を決めておくとよりいいでしょう。

必要な機能をチェックする

防犯カメラには多彩な機能が搭載されています。設置する目的に合わせて必要な機能も異なるため、どのような機能がついているといいか、書き出しておくと選びやすくなります。例えば防犯機能を高めたい場合は、下記のような機能が選択肢となります。

・暗闇でも鮮明な映像を残したい→暗所撮影機能
・不審者の姿を逃したくない→自動追跡機能
・屋外で動きがあったら映像に残しておきたい→動体検知機能
・車のナンバーをはっきり残しておきたい→オートフォーカス機能
・証拠能力を上げるために声も録音しておきたい→録音機能
・不審者の顔をはっきり映したい→ズームアップ機能、など

このようにカメラに求める内容によって必要な機能が異なりますので、どのような機能が必要かチェックしておきましょう。

基本的な性能を理解する

防犯カメラは電子機器ですので、機種によって細かな性能が異なります。そのため購入した後で、映像の画質が悪かったり、保存した映像が見られなかったり、といったことに気づくこともあります。そのようなことがないように、代表的な基本性能を事前に理解して、最適な防犯カメラを選ぶようにしましょう。

●記録媒体
防犯カメラで撮影した映像データを記録しておく媒体です。レコーダーに内蔵されているHDD、小型カードタイプのSDカード、インターネットを介して使用するクラウドなどがあります。

●画質
映像の画質を大きく左右するのが解像度と画素数です。数字が大きいほど映像は鮮明になりますが、大きすぎると家庭用のレコーダーでは容量が足りなくなるなどのトラブルも考えられます。一般的な家庭用の防犯カメラであれば、200万画素〜400万画素を選ぶようにしましょう。

●耐久性
屋外に設置する場合は、防犯カメラの耐久性も確認しましょう。雨や風にさらされると劣化が早くなりますし、電子機器なので設置環境の条件が良くなければ故障する可能性が高くなるからです。電子機器の防水・防塵性能は通常「IP規格」が採用され、「IP◯△」と表示されています。「◯」が防塵性能で0〜6の7段階、「△」が防水性能で0〜8の9段階になっており、数値が大きいほど性能が優れています。