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ホテルに防犯カメラは必要?導入するメリットと設置のポイントを解説!

犯罪やトラブルを抑止するために、ホテルや旅館といった宿泊施設にも防犯カメラが設置されているケースが増えています。ただし防犯だけが目的ではなく、クレーム対策や業務効率化、人材不足解消などのメリットもあります。
そこで今回のコラムでは、ホテルや旅館、ゲストハウス、民泊などに防犯カメラを導入するメリットを紹介し、設置する際のポイントについても解説していきます。
ホテルなどの宿泊施設に防犯カメラが必要な理由
ホテルや旅館などの宿泊施設は、不特定多数の人が旅行などで利用する施設です。そのため、現金やクレジットカード、貴重品などを所持していることもあり、犯罪者のターゲットになりやすいと言えます。また、出入りが多いため不審者も見つかりにくく、犯罪者にとって犯罪がしやすいとも考えられます。一方、外国人旅行客が多い場合はマナーやルールなどが異なることから、トラブルが起きやすくなります。そのため犯罪を抑止する、あるいは犯罪やトラブルが起きた際に確認できるように防犯カメラが導入されるケースが多いのです。
元々ホテルには、宿泊者が盗難被害に遭わないように配慮する義務があります。この配慮義務を怠って盗難被害が発生した場合、ホテル側は債務不履行責任を負うことになります。そのため適切な防犯対策を取る必要があり、その一つとして防犯カメラの導入が選ばれているのです。防犯カメラを導入することで、多彩なメリットがあるからです。次の項目から詳しく見ていきましょう。
防犯カメラを導入するメリット
防犯カメラを導入することで得られるメリットは防犯効果だけではありません。防犯カメラの映像を活用することで、顧客満足度を向上させることもできます。
具体的には下記のようなメリットが考えられます。
- 犯罪やトラブルを抑止することができる
- 犯罪やトラブルが起きた際の確認ができる
- スタッフの接客スキルが向上される
- スタッフの勤怠管理や業務管理ができる
- 安全管理の効率化および省人化ができる
ホテルや旅館での犯罪には、客室や利用客の荷物などの盗難のほか、施設内の美術品や家具などの盗難もあります。また不特定多数の人が数多く出入りする宿泊施設では、エントランスやフロント周辺だけではなく、レストランやエレベーター内、客室、駐車場などあらゆる場所でトラブルが発生することが考えられます。
そこで次の項目では、防犯カメラを設置するべき施設内の場所について解説していきます。
設置場所によって異なる防犯カメラの効果と注意点
ホテルなどの宿泊施設には複数の防犯カメラが設置されていますが、それぞれに目的と効果が異なります。詳しく解説していきます。
エントランスロビー
ホテルのエントランスロビーは、宿泊客だけではなく多くの人が出入りします。そのため不審者がいても気付きにくく、置き引きなどの犯罪が起きやすいと考えられます。また、宿泊者同士やスタッフとのトラブルも起きやすい場所です。そのため多くのホテルでは、エントランスロビーに防犯カメラが設置されているのです。
エントランスロビーの広さにもよりますが、防犯カメラはロビー全体をカバーできるように設置しましょう。犯罪抑止につながるだけではなく、犯罪が起きた際の確認にも効果を発揮します。設置する防犯カメラのタイプは、利用客に気づかれないように目立たないものを選ぶ場合はドーム型、防犯効果をより高めたい場合は目立ちやすいガンタイプなどがおすすめです。
またエントランスロビーは訪れた利用客が最初にスタッフに出会う場所です。そのため防犯カメラがあると、スタッフがどのように働いているかチェックすることができ、接客スキルの向上に役立てることもできます。
フロント(受付)
ホテルや旅館のフロント(受付)には下記のような特徴があります。
- 宿泊に訪れた利用客が必ず立ち寄る場所
- チェックインやチェックアウトの際に荷物から目を離しやすい
- お金のやり取りやクレジットカードの受け渡しが行われる
- 貴重品のお預かりといったやり取りが行われる、など
このような特徴があるため、置き引きなどの犯罪やトラブルが起きやすくなっています。フロント周辺に防犯カメラを設置することで、こうした犯罪やトラブルを抑止したり、確認することができるようになります。
一方、利用客とスタッフが初めてやり取りをするのがこのフロントです。そのため防犯カメラで見られているという意識があると、良い接客に結びつくのはもちろん、悪い点を指導・改善する際にも役立ちます。
エレベーター
短時間とは言え、見ず知らずの人と狭い空間にとどまるエレベーターは、トラブルが起きやすい場所と言えます。特にチェックイン後は宿泊先にたどり着いたことで気分が高揚している可能性もあり、ほかの利用客とトラブルになることも考えられます。
利用客の中にはエレベーターに乗ることに対して、不安を感じている方もいるかもしれません。そのため防犯カメラをエレベーターに設置することで、安心感を与えることもできます。
駐車場
監視の目が行き届きにくいホテルや旅館の駐車場では、車上荒らしや車両または部品の盗難などの犯罪が起きやすい傾向があります。また、接触事故などによる利用客同士のトラブル、不法駐車などの犯罪も起きる可能性があります。防犯カメラを設置することで、宿泊客が安心して駐車できるようにしましょう。
駐車場は死角になりやすい場所が多いため、複数の防犯カメラを設置して、死角をなくすことが重要です。また犯罪が起きやすいのは夜間です。防犯カメラを設置する際は、こうした駐車場の特徴に合った機種を選ぶようにしましょう。
宴会場(大広間)
ホテルでは結婚式の披露宴のほか、各種の宴会や会議などが行われます。飲酒を伴うケースもあるため、トラブルが起きた際の確認のためにも防犯カメラの設置がおすすめです。
別室で宴会の様子をモニタリングすることで、料理を提供するタイミングを計ったり、式の進行の状況を確認するといった使い方もできます。多くの利用客と接するため、宴会スタッフの接客スキルの確認、および向上に役立てることもできます。
レストラン
宴会場と同様に飲酒を伴うため、トラブルが起きた際の確認に防犯カメラが役立ちます。またレストランでは、クレーマーなどによる異物混入といった犯罪も想定されます。この場合、ホテル側の信用問題になってしまうため、防犯カメラを設置することで悪質なイタズラや犯罪を抑止するようにしましょう。
また、レストランで働くスタッフの様子が映像データに記録されるため、接客スキルや接客マナーなどの確認・向上にも役立ちます。
スタッフ事務所
宿泊施設の事務所では、売上金などの現金、宿泊客から預かった貴重品のほか、宿泊客やスタッフの個人情報などの重要書類が保管されています。そのため犯罪のターゲットにもなりやすく、防犯を強化したい場所の一つです。特に機密情報の漏洩はホテルや旅館の信用問題に関わります。不正に盗み出されないように防犯対策を徹底するほか、スタッフの防犯意識を高めておくためにも、防犯カメラを設置するといいでしょう。
防犯カメラをホテルや旅館に設置するポイント
宿泊施設に防犯カメラを設置するメリットについて把握できたところで、設置する際のポイントを紹介していきます。
場所や目的によって適切なカメラのタイプを選ぶ
ホテルや旅館に防犯カメラを設置する際は、利用者への配慮から目立たないタイプがおすすめです。特に眺望や周辺景色などを楽しみにくる利用者の場合、防犯カメラが邪魔に感じてしまうことがあります。そのため目立たない機種を選ぶようにしましょう。ただし隠し撮りと間違われないように、適切に告知することも重要です。
また利用者が不快に感じないように、防犯カメラの台数は最小限にとどめておくことも大切です。客室はプライベート空間となるため、防犯カメラの設置はせず、部屋に入るときに必ず通る廊下などで防犯対策を強化するといった配慮も欠かせません。犯罪抑止には防犯ステッカーが効果的ですが、施設の雰囲気を壊さないようなデザインのものを選ぶようにしましょう。
プライバシーへの配慮を
防犯カメラを運用する人は個人情報保護法で規定されている「個人情報を取り扱う個人情報取扱事業者」にあたります。そのためデータの取り扱いルールを定めるなどして、適切に取り扱うようにしましょう。中でも防犯カメラで撮影された個人の顔は、個人情報に該当します。漏洩などがあると個人情報保護法に違反する可能性があるため、注意が必要です。
防犯カメラを正しく運用するにはガイドラインが参考になります。IoT推進コンソーシアムと総務省、経済産業省が提供している「カメラ画像利活用ガイドブック」などのほか、各自治体でガイドブックを提供しています。
ホテルへの導入実績がある専門業者に依頼を
不特定多数の人が出入りするホテルなどの宿泊施設は、トラブルや犯罪が起きやすいとされます。特に外国人が多い場合はマナーや文化の違いがトラブルに発展することも予想されます。そのため犯罪抑止、トラブルの際の確認などに有効な防犯カメラの設置は必然と言えるでしょう。ただし、防犯カメラを設置する際はプライバシーへの配慮を怠らず、必要な場所に最小限に留めておくことも大切です。
またホテルと言っても規模がそれぞれで異なる上、シティホテルやビジネスホテル、カプセルホテルなどで形態も異なります。そのため防犯カメラを導入する際は、ホテルでの実績が豊富な専門業者を選ぶようにしましょう。必要な設置台数や設置場所、また機種やタイプの選定なども的確に行ってくれるだけではなく、防犯カメラに関するアドバイスにも応じてくれます。
また防犯カメラには個人情報保護法などの法律が関わります。法律に対しての知識を持ち合わせている業者かどうかも確認してください。
- 2024.12.11
- 11:56
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