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防犯カメラの設置は何台必要?決め方とポイントについて解説

さまざまな場所で防犯カメラの設置が進んでいます。しかし予算にも関わるため、実際に何台設置するといいのかわからないと、導入に踏み切れないという方も多いと聞きます。
そこで今回のコラムでは、防犯カメラを設置する台数に焦点を当てます。防犯カメラを何台設置するといいのか、その決め方やポイントについて解説していきます。
防犯カメラの台数を決める際の注意点
防犯カメラの台数を決める前に、まずは注意点について把握しておきましょう。
防犯カメラの設置台数は目的によって異なる
防犯カメラを設置する際は、決まった場所があるのではなく、必要に応じて異なるものです。そのため、設置する建物やその周辺環境、目的などによって決まります。つまり同じ広さの建物でも、1台で済む場合もあれば、10台以上になることもあるのです。
そこで、まずは防犯カメラを設置する目的をはっきりさせましょう。以下の点が主な目的になります。
- 不審者や犯罪者を早期発見したい
- 犯罪者を特定したい
- イタズラを防止したい
- 防犯対策していることをアピールしたい
- 来訪者の映像を残しておきたい
- 不審者が周辺にいないか確認したい、など
玄関や出入り口の様子を確認したいのであれば1台で済みますが、周辺も常時監視しておきたいのであれば必要に応じて設置台数が増えることになります。そのためまずは何を目的に防犯カメラを設置するのか、明確にしておくことが大切なのです。
防犯カメラの設置台数は規模によって異なる
防犯カメラの設置台数を決める際は、施設の規模によっても異なります。例えば、窓周辺のセキュリティを高めたい場合、窓が1つであれば防犯カメラは1台になりますが、窓が3つあれば防犯カメラは3台必要になります。このように防犯カメラを取り付ける建物の規模によっても防犯カメラの設置台数は異なります。反対に考えると、目的と建物の規模によって、防犯カメラの設置台数はある程度絞ることができるということです。
具体的な目的と設置場所の関係は、下記のようになります。
- 訪問者などを確認したい→門や玄関
- 不審者の侵入を阻止したい→窓や住宅の周辺など
- 死角になりそうな場所を確認したい→塀の周りや裏口、住宅の周辺など
- イタズラを防止したい→駐車場や倉庫、接道部分、植木など
このように防犯カメラを設置する目的をはっきりさせると、設置場所も絞り込むことができるようになります。
予算オーバーする場合は優先順位を決める
前述したように、防犯カメラを設置する目的をはっきりさせると、設置場所もある程度絞ることができます。ただし、防犯カメラの台数を増やすと、それに応じて費用が高額になります。1台10万円とすると5台では50万円の初期費用が必要になります。またメンテナンスも5倍になり、さらに管理するのも大変です。そのため、優先順位を決めて必要な場所から設置していくようにするといいでしょう。
設置場所に優先順位をつける際は、下記のような意向によっても順位が異なります。
- 空き巣が心配
- お金のやり取りに不安がある
- お客様の安全を守りたい
- 最近近所でイタズラが発生している
- 不審者の目撃情報がある、など
こうした点も明確にすることで、設置場所と台数が確定できるようになります。
物件別の防犯カメラ設置場所例
防犯カメラの設置場所といっても、建物によって防犯カメラを設置する目的は異なり、それに伴って設置箇所や設置台数も異なります。そのため、建物別に防犯カメラの設置場所を解説していきます。
一戸建て住宅の防犯カメラ設置場所
一戸建て住宅に防犯カメラを設置する場合、代表的なのが下記の4つの場所です。
玄関
防犯効果を高めるために、不可欠なのが玄関です。空き巣や泥棒などの侵入経路および逃走経路となるからです。防犯対策をしていることをアピールすることもでき、窃盗犯が下見の際に玄関に設置された防犯カメラに気づくとターゲットから除外される可能性もあります。また訪問者の確認に役立つほか、押し売りやピンポンダッシュなどのイタズラを抑止する効果にも期待できます。
窓
構造によっては玄関の鍵よりも、窓のほうが開けやすいこともあります。そのため玄関と同様に、窓は泥棒などの犯罪者の侵入経路や逃走経路になる可能性があります。特に空き巣被害が多いエリアでは、防犯カメラを窓に向けて設置するのがおすすめです。ちなみに令和3年に起きた空き巣の認知件数は、警察庁の資料「令和3年の刑法犯に関する統計資料」によると、11,118件で、その3分の1以上に当たる3,652件がガラスを破って侵入していることが報告されています。
塀
塀がある一戸建て住宅は高級住宅というイメージもあり、狙われる危険性は高くなります。塀があると防犯効果が高そうに思いますが、実は死角になる場所が多くなり、不審者が隠れやすいという盲点もあります。そのため、塀の死角をなくすように防犯カメラを設置することで、不審者の行動を制限することが可能になります。また不審者が侵入してきたり、逃走していくシーンを記録することもできるので、万が一犯罪が起きた場合には犯罪者の早期特定につながります。
駐車場・駐輪場
敷地内にあるため油断しやすいのと、死角になりやすいということでも狙われやすいのが駐車場や駐輪場です。特に近年はインターネットの普及で盗難品が売却されやすくなったため、自動車の部品、タイヤ、ホイールなどのほか、自転車や子供の遊具など敷地内にあるものが盗難被害に遭っています。また自動車への落書きやパンク、放火といった嫌がらせがしやすいのも駐車場や駐輪場です。そのため防犯カメラを設置することで、安心して日々の生活ができるようになります。
マンションの防犯カメラ設置場所
次に紹介するのがマンションに防犯カメラを導入する際に、想定される設置場所です。
エントランス
宅配業者や配達業者、住人の知人など、住人以外にも多数の人が出入りするマンションでは、エントランスに防犯カメラを設置することで安心感を高めることができます。不審者の侵入を防ぐほかにも、出入りする人を確認することもでき、万が一犯罪などが遭った際には証拠映像にもなります。
駐車場・駐輪場
一戸建て住宅と同様に、建物に侵入しなくても窃盗などができるため、駐車場や駐輪場は狙われやすい場所です。しかもマンションの駐車場や駐輪場は、自動車や自転車が数多く停められています。犯罪者にすると、ターゲットの物色もしやすく、狙いやすい場所となっています。
ゴミ捨て場
マンションではゴミに関するトラブルが多いものです。指定日以外のゴミ出しのほか、外部からゴミが持ち込まれたり、イタズラされることもあります。しかもルールが守られていないゴミ捨て場は、ルール遵守のハードルが下がってしまうことになり、より状況は悪くなってしまうものです。こうしたゴミのトラブルを防ぐためにも、ゴミ置き場は防犯カメラを設置するのにおすすめの場所と言えます。
エレベーター
マンションでは、居室以外で密室になり得るのがエレベーター内です。そのため犯罪などが起きやすく、特に女性や子供が被害に遭うケースが考えられます。また1階や2階に居住している人以外はエレベーターを使うケースが多く、エレベーターに防犯カメラを設置することでマンション内にいる人物を確認するのにも役立ちます。
店舗や飲食店の防犯カメラ設置場所
不特定多数の人がやってくる小売店や飲食店では、お金に関するトラブルが多くなります。また、お客同士あるいはスタッフなどでトラブルも起こります。そうしたトラブルの際にも防犯カメラは役に立ちます。想定される設置場所を見てみましょう。
レジ
売上金などが集まるレジ周辺は強盗に狙われる危険もありますが、防犯カメラを設置することで犯罪抑止効果が期待できます。また、お金のやり取りや商品の渡し忘れといったトラブルもレジ周辺で起きます。防犯カメラでお金のやり取りを記録しておくことで、トラブルがあった際の確認にも利用することができます。
出入り口
店舗や飲食店にお客が出入りできるのは出入り口のみです。つまり、犯罪を犯すような人も出入り口を通っているので、出入り口に防犯カメラを設置することですべての人物の姿を映像に残しておくことができます。防犯カメラには犯罪抑止効果があるため、出入り口に防犯カメラがあることで「防犯意識の高い店」と思わせることができ、犯罪者を寄せ付けないというメリットもあります。そのため店内の安全を維持することができます。
店内
小売店であれば万引きの防止、飲食店であればケンカなどのトラブル防止につながるのが店内を広く映す防犯カメラです。ただし店内が広い場合は、死角になる場所もあるため、複数の防犯カメラを設置する必要があります。またスタッフの接客シーンも映像に残せるため、接客スキルや働きぶりをチェックする際にも防犯カメラで撮影した映像が役に立ちます。
トイレ周辺
店舗内にトイレがある場合、商品をトイレに持ち込んでカバンに入れたり、トイレでお客同士がトラブルになることもあります。そのためトイレ周辺も防犯カメラの設置場所になります。ただしトイレ内を撮影することはプライバシーの侵害にあたります。トイレ内が映らないように設置することが重要です。
防犯カメラの台数を決めるにはまずは目的を明確にすること
これまで見てきたポイントを整理して、防犯カメラの台数を決める流れを紹介していきます。まずは前述したように防犯カメラを設置する目的を明確にし、下記のように進めていくといいでしょう。
①設置する目的を明確にする
②予算を把握し、設置場所を決める
③防犯カメラの基本情報を確認する
④防犯カメラの性能を確認する
⑤防犯カメラの機能を確認する
⑥予算に合わせて、最終決定をする
設置する施設の規模や目的、予算によって設置する台数は異なります。最低限の台数でいいのか、死角を作らずに穴のない防犯対策をしたいのか、といったように設置する人の意向でも設置台数は異なるものです。一つひとつ確認しながら、決めていくようにしましょう。
なお、防犯カメラ専門の設置業者では、経験や実績をもとに適切なアドバイスを行っています。気軽に相談してみるといいでしょう。
- 2024.12.11
- 11:51
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