防犯カメラに関するお役立ちコラムはこちら
イベント会場や展示会での防犯カメラの活用法や効果について

アイドルの握手会で、斬りつけ事件が起きたことを覚えている方も多いのではないでしょうか。その他にも、イベント会場や展示会では、客同士のケンカやイタズラなども起きやすい場所です。来場客は気分も高揚しているため、トラブルに発展しやすいとも考えられます。
そこでイベントや展示会などが開催される際には、防犯カメラが設置されることが多くなっています。具体的にどのような効果があるのか、また活用法について掘り下げていきます。
イベント会場や展示会で起きやすいトラブル
規模が大きい場合、イベントや展示会には数万人の人が集まります。人が多くなるほど、さまざまな人が関わるようになるため、トラブルも起きやすいと言えます。また死角が生じるケースもあり、犯罪に発展することも少なくありません。
下記は、イベント会場や展示会などで実際に起きたトラブルや事件・事故です。
- 場所をめぐり客同士がケンカ
- 酔った勢いで暴行事件
- 混雑による衝突事故や雑踏事件
- 物販スペースでの商品の窃盗
- すり、置引き
- 設備へのイタズラ
- 迷子、など
原因などについて具体的に見ていきましょう。
場所をめぐり客同士がケンカ
屋外などのライブイベントで多いのが場所をめぐるトラブルです。誰でもいい場所でライブを見たいものですが、その思いが強すぎると揉め事やケンカに発展してしまうのです。そのほか、握手会やグルメフェスタなどのイベントで行列ができる場合、横入りなどをきっかけに客同士がケンカすることもあります。
酔った勢いで暴行事件
グルメイベントで多いのが飲酒による暴行事件です。イベント会場で大声を上げて暴れている男が警察に逮捕されたというニュースもあります。逮捕して検査したところ、容疑者の呼気からアルコールが検出されたと報告されています。
混雑による衝突事故・雑踏事故
多くの人が集まる会場では、人と人がぶつかりケガをすることも少なくありません。お祭りなどでは、神輿や山車が通常の通路を外れて見物客にぶつかるといった事故も発生しています。またハロウィン時季に起きた韓国での雑踏事故も、記憶に新しいでしょう。過去に日本でも、花火大会の帰り道で大きな雑踏事故が起きたことがあります。
物販スペースでの商品の窃盗
イベント会場での窃盗は実は多く、イベント主催者にとっても悩みどころです。欲しい商品が買えなかったなどから、並んでいる商品をつい盗んでしまうといったこともあるようです。商品だけではなく、物販スペースで働くスタッフの持ち物が窃盗に遭うといった事件も起きています。
このほか、すりや置き引きも発生するケースがありますが、不特定多数の人が出入りしていることから、盗難届を出しても犯人の特定は難しいのが現状です。そのため、防犯カメラを設置することで、適切な防犯対策を行うようになっているのです。
イベント会場や展示会での防犯カメラの効果と活用法
イベント会場や展示会で起きやすい犯罪について把握できたところで、イベント会場や展示会での防犯カメラの効果と活用法について解説していきます。
犯罪を抑止する効果がある
防犯カメラを設置する代表的な効果は、犯罪抑止効果です。イベント会場や展示会では物販品を狙った窃盗やすり、置き引きなどの犯罪が起きる可能性があります。しかし防犯カメラを設置することでこれらの犯罪を思いとどまることに期待ができます。
防犯カメラの犯罪抑止効果については、筑波大学システム情報系准教授の天宮護氏が代表研究者となって発表した「繁華街に設置された街頭防犯カメラの効果検証」という研究が知られています。2010年2月に福岡市天神周辺に防犯カメラを設置したところ、設置1年後には下記のように犯罪が減少しています。
犯罪の種類 | 設置前1年間の発生件数 | 設置後1年の発生件数 |
---|---|---|
粗暴犯 | 3件 | 38件 |
ひったくり | 96件 | 42件 |
自転車盗 | 270件 | 212件 |
車両関連犯罪 | 56件 | 30件 |
イベント会場や展示会場などでも防犯カメラを設置することでこのような犯罪抑止力が働き、犯罪が起きにくくなる可能性があります。
犯罪があった際には映像データが証拠となる
防犯カメラには犯罪抑止効果がありますが、犯罪が全くゼロになるわけではありません。その際、犯人の顔や容姿などが映像データに記録されていれば、すぐに犯人を特定することができます。
イベント会場であれば複数の防犯カメラが設置されているケースが多いため、犯罪者の逃走経路を辿ることで犯罪者が現在どこにいるのかも確認しやすくなります。このように犯罪を解決する際にも、防犯カメラは有効です。
トラブルがあった際には原因の解明ができる
多くの人が集まるイベント会場では、トラブルも多くなります。特に人が多いため、物販スペースなどでは金銭のやり取りなどでトラブルに発展することもあります。
具体的には下記のようなトラブルが考えられます。
- お金の受け渡し忘れ
- クレジットカードの受け渡し忘れ
- 購入品の渡し忘れ
- 店舗内での迷惑行為
- 試食以外の商品を食べる、など
このほか、人が密集することで、客同士の接触事故や言い争いなどのトラブルが起きることもあります。こうしたトラブルの際に、防犯カメラの映像があると原因を特定することができます。さらに映像を分析してトラブルの原因を探ることで、同じようなトラブルが起きることを防ぐことにも役立てることができます。
防犯効果が高まることで安心感が高まる
防犯効果が高まるのにつれて、イベント会場に訪れる来場者やスタッフの安心感が高くなります。犯罪が起きにくい、また万が一犯罪やトラブルが起きても解決する可能性が高いからです。
来場者が安心してイベントや展示会を楽しめると、満足度が高くなります。SNSでポジティブな投稿が拡散されたり、口コミなどでイベントの楽しさが広まるといった効果にも期待できます。一方、スタッフも安心して働くことができるため、接客姿勢が向上するなど二次的なメリットが得られる可能性もあります。イベントはスタッフ不足になることもありますが、安全面が高いことでスタッフが集めやすくなる効果もあります。
防犯に関する人件費を抑えることができる
大規模なイベントや展示会は、警備に係る費用も膨大になります。例えば、1日20,000円の警備員を30人、10日間警備に当たらせるとすると、下記のような人件費が必要になります。
- 1日20,000円×30人×10日間=600万円
しかし防犯カメラを設置することでこのような人件費を減らすことが可能になります。例えば、1台10万円の防犯カメラを10台設置し、警備員を20人に減らすとすると、下記のように経費を減らすことができるのです。
- 1日20,000円×20人×10日間=400万円
- 防犯カメラ1代10万円×10台=100万円
簡単な計算式になりますが、警備にかかる経費は100万円減らすことが可能になります。しかも防犯カメラはレンタルなどで安く導入できるケースもあります。
会場設営時のトラブル防止および確認ができる
イベント会場や展示会場に防犯カメラを設置するのは、来場客に関するトラブルを防止するためだけではありません。会場設営時や撤去時のトラブルを抑止するために活用する方法もあります。規模にもよりますが、会場設営や撤去にはそれぞれ1日〜5日程度かかるものです。この期間中にトラブルが起きないわけではありません。さまざまな工事が行われ、さまざまな業者が出入りするため、トラブルになることもあるものです。
またイベントに用いる機材や販売する物品などが窃盗被害に遭ってしまうと、イベントの開催自体も危ぶまれてしまいます。そのため防犯カメラによって犯罪抑止効果が働くことで、イベント開催をより確実にするといった効果もあるのです。
混雑具合を把握し、次のイベントに活用する
イベント会場では人気のあるブースに人が集まったり、人気の商品に長い行列ができたりするものです。こうした来場者の状況や動きを、防犯カメラがあると把握することができます。またデータを活用することで、人が一箇所に集中しないように分散させるといったこともでき、安全確保も可能になるのです。
このようなデータは、翌年以降のイベント開催時に役立てることもできます。イベントに参加する企業へのプロモーションに活用したり、出展ブースの並びを調整する、警備の人員の最適化を図るといったように多様な活用方法が考えられます。
イベント会場や展示会会場で防犯カメラを設置するべき場所
イベント会場や展示会場に防犯カメラを設置する場合、効果的に配置するには下記のような場所に設置するといいでしょう。
会場の出入り口
会場の出入り口に防犯カメラを設置することで、来場者の出入りを確認することができます。来場者の人数を確認したり、混雑状況を把握する際にも出入り口に設置した防犯カメラが役立ちます。
物販ブース
物販ブースでは、人の波が押し寄せたり、客同士で揉み合いになるといったトラブルも考えられます。こうしたトラブルの原因解明にも防犯カメラは有効です。また金品のやり取りでトラブルが起きるだけではなく、商品が窃盗に遭ったり、スタッフによる着服なども考えられます。このような事態になった際に、防犯カメラの映像が役立ちます。
ロッカー
会場内では身軽で過ごしたい来場者のために、ロッカーが設置されていることがあります。しかし、盗難被害のターゲットになりやすいのがネックです。そのため、ロッカーを監視するための防犯カメラを設置することがおすすめです。安心してロッカーが利用できると、来場者はイベントをより楽しめるようになります。
犯罪抑止だけではなく、分析することで映像データが次年度にも役立つ
イベント会場では多くの人が集まるため、犯罪やトラブルも起きやすくなります。しかし防犯カメラを設置することによって、犯罪を抑止したり、トラブルが発生した際には早期の原因解明が可能になります。
また人気の商品を把握したり、人の流れをデータ化して分析することで、次年度のイベントにも活用することができます。ただし、こうした防犯カメラの活用方法は専門的な知識と経験が必要です。実績のある専門業者に相談することをおすすめします。
- 2024.12.11
- 11:51
- 防犯カメラに関するお役立ちコラムはこちら