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防犯カメラの種類と代表的な機能や形状について解説

ひと言で防犯カメラといっても、いくつも種類があるのはご存知でしょうか。自分が欲しい防犯カメラを見つけるには、まずはどのような種類があるのかを知ることが重要です。
そこで今回のコラムでは、防犯カメラの種類に焦点を当てて、形状や電源の供給方式といったいろいろな項目で種類の解説を行います。また、防犯カメラを選ぶ際に知っておくと役に立つ代表的な機能についても解説していきます。
4項目による防犯カメラの種類
防犯カメラの種類はさまざまな項目で分けることができますが、ここでは「形状」「伝送方式」「電源供給方式」「記録媒体」の4つの項目について種類を解説していきます。
形状による種類
防犯カメラを形状で選ぶ場合は、目立つか目立たせたくないかが主な判断基準になります。代表的な形状には「ボックスタイプ」「バレットタイプ」「ドームタイプ」の3つの種類がありますので、それぞれについて解説していきます。
ボックスタイプ
長方形に近い形状をした防犯カメラです。一般的な防犯カメラの形状で、住宅や商業施設、病院、街頭、飲食店などあらゆる場所に設置されています。設置される場所が多いのは、存在感があるため犯罪抑止効果が期待できるからです。
バレットタイプ
ボックスタイプと同様に長方形に近い形状をしていますが、やや丸みを帯びているのが特徴的です。こちらも比較的目立つため、犯罪抑止効果を期待して、さまざまな場所に取り付けられています。
ドームタイプ
半球体の形状をしていて、天井などに取り付けられることが多いのがドームタイプです。目立たないため、圧迫感を与えないのが特徴です。お客様の多い商業施設内や飲食店、オフィスなどに向いています。
伝送方式による種類
防犯カメラの伝送方式には、アナログ回線とネットワークを使用する方式があります。アナログ回線を使用するカメラはアナログカメラ、インターネットなどのネットワークを用いるカメラはネットワークカメラ(IPカメラ)と呼ばれます。
アナログカメラ
映像信号をアナログ回線で送信する方式です。同軸ケーブルを使用して信号を送信し、レコーダーで記録するシステムになります。ただし現在では、ほとんどの機種が生産終了しており、アナログハイビジョンの伝送が可能なアナログハイビジョン、高画質な映像が伝送できるデジタルハイビジョンカメラなどが主流になっています。
ネットワークカメラ
LANケーブルを用いて建物内のネットワークに接続し、映像・音声データを送信する方式です。機器にIPアドレスが割り当てられているため、IPカメラとも呼ばれます。工事は比較的簡単ですが、接続可能な距離はアナログカメラよりも短く、100m前後が一般的です。インターネットに接続できる環境であれば、遠い場所にいても映像を確認することができます。
LANケーブルではなく、Wi-Fiを経由してネットワークに接続するワイヤレスカメラもネットワークカメラの一種です。ネットワークカメラよりも簡単に接続ができるため、個人宅でも気軽に導入することが可能です。
電源供給方式による種類
防犯カメラは電力によって作動しますが、電力を供給する方式にはいくつか種類があります。長時間稼働させたい場合はコンセント式などといったように、意向や用途などで選択することになります。
コンセント式
コンセントから電源を供給する一般的な方式です。電源が切れるといった心配はありませんが、近くにコンセントがあること、または延長コードなどでコンセントと防犯カメラを接続できることが条件になります。
バッテリー式
バッテリーが内蔵されており、充電をしながら使用する方式です。定期的な充電をする必要があり、バッテリーの容量が大きいほど1回で大量の電気を充電できます。
電池式
カメラ本体に乾電池を挿入して使用する方式です。電池が切れてしまうと稼働しなくなるため、気づかないと何も録画されていない時間が続くというリスクもあります。
太陽光式
ソーラーパネルで太陽光を受けて発電し、稼働するタイプです。ソーラーパネルと一体になっている機種と、ソーラーパネルを壁に固定するタイプがあります。梅雨や大雨、台風、降雪といった天候によって、稼働しないこともあります。
記録方式による種類
映像をどのように記録するのかによっても、防犯カメラの種類を分けることができます。記録方式によって映像の画質や撮影時間が制限されるため、何を撮影するかによって選ぶ方式が異なります。代表的なのは次の3つの方式です。
レコーダー
録画専用のレコーダーで映像データを記録する方式です。長時間の録画や、防犯カメラを複数設置して一元管理をする際は、レコーダーに記録することが一般的です。
HDD
パソコンやブルーレイプレーヤー本体などに内蔵されているのと同様に、防犯カメラに内蔵されているハードディスクに記録する方式です。HDDより容量が多いSSDに記録する方式もあります。
SDカード
カードタイプの記録媒体に記録する方式です。防犯カメラの挿入口にSDカードを差し込んで使用します。HDDに比べると容量が小さく、長期間の記録には向いていません。
クラウド
ネットワーク上のクラウドに、撮影した映像を保存する方式です。空き容量に応じて映像を保存することができます。スマートフォンやタブレット、パソコンといった端末から、インターネットを通して保存した映像の確認をしたいといった場合におすすめです。
防犯カメラの代表的な機能
防犯カメラは撮影するだけではなく、さまざまな機能がついていることでいろいろな使い方ができます。どのような機能があるのか知っておくと防犯カメラを選ぶ際に役立ちますので、ぜひ覚えておきましょう。
録音(マイク)機能
防犯カメラにマイクが内蔵されているタイプでは、録音機能がついています。例えば、犯罪が起きているシーンが音声付きで録画されていると、犯人の特定に役立ちます。また防犯カメラのフレームから外れていても、声や何らかの音が残っていることで異変があったことに気づきやすくなります。そのため防犯効果を上げたい場合には搭載されている機種を選びましょう。
見守りカメラに搭載されている場合、眠っている赤ちゃんが起きた、高齢者が苦しんでいるなどといった場合も、音で判断することができます。
自動追跡機能
対象物を追跡して撮影できるのが、この自動追跡機能です。犯行時だけではなく、侵入時や逃走時などの映像も残せるため、犯人を早期特定する際に便利です。
見守りカメラに搭載されている場合は、対象者である赤ちゃんや家族、ペットなどの行動を追跡して撮影することができます。
PTZ機能
PはPanoramac(パン)、TはTilt(チルト)、ZはZoom(ズーム)を指しており、PTZ機能とはカメラの首振りが遠隔操作できる機能のことです。それぞれの意味は下記のようになっています。
- パン…水平方向への首振り
- チルト…垂直方方向への首振り
- ズーム…ズームアップ(望遠)とズームアウト(広角)
上下左右に首振りをし、ズームアップとズームアウトができるため、あらゆる方角を撮影したいときに便利な機能です。
暗所撮影機能
暗所撮影機能は、夜間などの周辺が暗い時間帯、屋内などで光が届かない場所でも撮影できる機能です。犯罪は夜間に行われることが多く、高精度の暗所撮影機能があると防犯対策を強化することができます。LEDライトを照射するタイプ、暗闇でも高解像度の映像が撮影できる高性能タイプ、赤外線カメラが撮影するタイプが主流です。
顔認証機能
顔認証機能とは、登録された顔を認証する機能です。登録されていない人を通知する仕組みになっており、関係者以外の出入りが把握しやすくなります。多くの人が出入りするオフィスや建設現場などで、セキュリティを強化したい場合に活躍します。
オートスナップショット機能
オートスナップショット機能は、指定した曜日や時間帯、または60分間隔など指定した間隔で自動的にスナップショットを撮影する機能です。「建設現場で工事の進捗具合を把握したい」「河川の増水状況を観察したい」といったように、定点観測をしたい場合に役立つ機能です。
逆光補正機能
逆光補正機能は、自動で明るさを調整する機能のことで、特に屋外で撮影する場合に役立ちます。通常のカメラでも、晴れの日には明るい部分が白く飛んでしまったり、逆光によって被写体が暗く撮影されてしまうことがありますが、逆光補正機能があればそうした状況でも高精度な映像を残すことができます。
温度センサー機能
フレーム内の温度や湿度を計測するのが温度センサー機能です。コロナ対策などで、発熱している人を見つける際などにも活躍しています。見守りカメラに搭載されている場合は、子どもや高齢者、ペットなど、自分で温度調節が難しい方を見守る際に役立ちます。寒さに弱い爬虫類や植物などが室内にある場合にも便利な機能です。
異常検知機能
異常検知機能とは、画角内に映る人の異常行動を検知する機能です。例えば、万引きをしようと店舗の商品棚の前でしゃがんだり、歩行者が道端で倒れた、立入禁止区域に入ろうという人を見つけたといった場合に、管理者に通知をする仕組みになっています。そのため異常行動検知機能などとも呼ばれます。
見守りカメラに搭載されている場合、症状の発現を防犯カメラに認知させておくことで、1人での出歩きを予防することもできます。また、立ち入って欲しくない場所に子供が入ろうとした際などにも役立ちます。
双方向通信機能
双方向通信機能は、カメラを設置している部屋と端末とで会話ができる機能です。見守りカメラの場合、家族が倒れている場合に呼びかけたり、外出時にペットが寂しくないように話しかけたり、といった使い方もできます。
双方向通信には同時に会話できる方式と、トランシーバーのように「話す」と「聞く」を別々に行う2つのタイプがあります。
防犯カメラの種類を知ることで、選ぶべき機種がわかる
今回のコラムでは、防犯カメラを4つの項目で種類の解説しました。例えば、屋外に防犯カメラを設置する場合、どのように電源を供給するかによって、選ぶ防犯カメラが異なります。コンセントから電源を供給することが難しく、頻繁に電池を交換するのが難しい場所に設置するのであれば、ソーラーパネルを用いた機種が最適といったように選択肢を絞り込む際にも役立ちます。
防犯カメラを選ぶ際には、今回のコラムを参考にして、まずはどのような機種がふさわしいのか確認することから始めましょう。
- 2024.12.11
- 11:50
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