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カラオケ店に監視カメラは必要?期待できる効果と設置のポイントを解説!

仲間でワイワイ騒いだり、一人でじっくり歌ったり、といったようにいろいろなシーンで使われるカラオケ店ですが、密室状態になることから監視カメラが設置されているケースもあります。
そこで今回のコラムでは、カラオケ店に監視カメラが必要かどうか、期待される効果から探っていきます。また設置する際のポイントも合わせて解説していきます。
カラオケ店に監視カメラを設置する効果
さまざまな場所で設置が進む監視カメラですが、カラオケ店に監視カメラを設置するとどのような効果があるのか解説していきます。
犯罪を抑止する効果が期待できる
カラオケ店の個室は、利用客がカラオケを歌うために設けられている空間です。そのため下記のような特徴があります。
- 防音性に優れている
- 密室状態になる
- 他人の目が入りづらい、など
つまり外から覗き込まない限り、室内で何が起こっていても気づかれないという性質があります。もちろんカラオケを歌うために使ってもらえればいいのですが、ドラッグや強姦、暴力などの犯罪が起きる可能性も少なからずあります。しかし監視カメラを設置することで、見られている感覚が利用者に生まれます。そのため、これらの犯罪行為に及ばないように思い止まらせることが期待できるのです。
利用客の迷惑行為を防ぐ効果が期待できる
カラオケ店ではお酒の提供も行っていることもあり、問題行動や迷惑行為におよぶ利用客がいることもあります。中でも多いのが器物破損です。カラオケのリモコンやモニター、マイクなどの機器類が壊されるほか、ソファやテーブル、壁、グラス、皿などが破損される可能性もあります。
このような場合、密室状態であれば「元々壊れていた」という言い逃れが成り立つこともあります。しかし監視カメラで映像が記録されていれば、破損の証拠にすることができます。また監視カメラが設置されていることで抑止力が働き、器物破損だけではなく、客同士のケンカ、お店への不必要なクレーム、迷惑行為や不正行為などを防ぐ効果にも期待が持てます。
一方、このような犯罪に関わるようなことではなく、お店のルールに違反するような行為も防ぐことができます。例えば、持ち込み禁止のカラオケ店でありながら飲食物を持ち込んだり、後から人数が増えたのに追加料金を支払わなかったり、室内の備品を持ち出したりといった行為を確認することにも役立つのです。
スタッフの問題行動を予防する効果が期待できる
カラオケ店で問題行動を行うのは利用客だけではありません。アルバイトや社員などのスタッフも、問題行動を行う可能性があります。特に昨今はバイトテロなどと呼ばれ、スタッフによる迷惑行為やルール違反などがSNSで拡散され、運営会社が被害に遭うこともあります。入社時に研修を行っていたとしても、魔がさしたり、気分が高揚していたりといったことで、問題行動を起こしてしまう可能性があるのです。
特にカラオケ店の場合、部屋を自由に行き来することができ、他の従業員の目が届かないといった状況になることができます。空いている部屋でサボっているなど他者に迷惑がかからないのであれば目もつぶれますが、利用客に横柄な態度を取っていたり、犯罪行為を行う可能性もあります。しかし監視カメラがあることで、こうした問題行動や不正行為を防ぐことが期待できるのです。
スタッフの勤務態度をチェックすることができる
前述したように、利用されている部屋に入ったりなど、スタッフが一人で行動することが多いのがカラオケ店の特徴です。そのため他の飲食店などと違って、スタッフの働きぶりを店舗責任者などが確認することは難しい状況にあると言えます。
しかし勤務後などに店舗責任者が監視カメラの映像をチェックすることで、スタッフの働きぶりを確認することができます。利用客への接し方や言葉遣いなどが確認できるため、接客スキルの均一化を図るのにも役立ちます。また悪い面を発見するために用いるのではなく、良い部分を見つけるためにも使うことができます。映像で接客姿勢の良い部分を確認し、当該スタッフに伝えることでモチベーションの向上につながります。また、昇給や昇格などにつなげることもできます。
カラオケ店に監視カメラを設置するデメリット
カラオケ店に監視カメラを設置する4つの効果について解説しましたが、デメリットもあります。ここでは代表的な3つのデメリットについて解説していきます。
コストがかかる
監視カメラを導入するにはコストがかかります。しかもカラオケ店の場合、部屋ごとに設置するとなると部屋の数だけ必要になります。監視カメラが1台10万円とすると10部屋あれば100万円の経費が必要で、さらにモニターやレコーダー、取り付け工事費用などがかかります。
前述のような効果があるとしても、150万円〜200万円前後の費用がかかるため、費用対効果を見極める必要があると考えられます。
威圧感があり敬遠される可能性がある
防犯などのために必要とは分かっていても、やはり監視されている目があると自由に楽しめないという利用客もいます。スタッフに見られるだけではなく、その映像が残るかもしれないということになると、監視カメラのないカラオケ店にいきたいという利用者もいるはずです。そのため客足が遠のくリスクもあるのです。
このような事態にならないためには半球型をしたドーム型など、圧迫感のない監視カメラを設置することがおすすめです。
映像が悪用される可能性がある
店舗によって異なりますが、監視カメラの映像はスタッフであれば誰でも見られる状態にあります。また映像データの取り扱いについてルールがあっても、スタッフがそれを遵守していないことも考えられます。つまり、運営側が取り扱いに関して厳重に管理をしていても、映像がSNSで拡散されるなど悪用される可能性もあるのです。
こうした映像データが流出することで、店舗運営会社の責任問題に発展することが考えられます。そのため監視カメラの運用ルールはもちろん、映像データの取り扱いに関するルールなども定め、適切に管理することが必要になります。また監視カメラの運用を専門的に行う人材を育成したり、雇用するなどで人件費がかかることも考えられます。
カラオケ店で監視カメラを設置するポイント
カラオケ店に監視カメラを導入する効果とデメリットについて把握したところで、設置する際のポイントについて解説していきます。
監視カメラを設置するカラオケ店の場所
隠し撮りを疑われないよう、監視カメラは個室内の目立つような場所に設置するのが一般的です。ただし利用客に威圧感を与えないように、ドーム型など存在感の薄い形状の監視カメラを設置するようにしましょう。
個室内では、主に下記のような場所に設置することになります。
- 天井
- 壁
- カラオケ機器の周辺、など
また個室以外では、お金のやり取りがあるレジ周辺や利用客が移動する廊下、店舗の出入り口などに監視カメラを設置するのが一般的です。スタッフの勤怠管理のため、バックヤードや厨房に設置する店舗もあります。
監視カメラを選ぶ際のポイント
監視カメラといってもさまざまな種類があり、カラオケ店に設置するにはどのような機種がふさわしいのか解説していきます。
まず、鮮明な映像を残すためには画素数について確認しましょう。解像度が大きいほど映像は鮮明になりますが、200万画素〜400万画素程度が目安になります。
カラオケ店は24時間営業のところも多いので、録画時間を長く設定したいものです。そのため記録方法はSDカードではなく、長時間録画に耐えられるようにレコーダーやHDD、またはクラウドに保存する方法などが第一選択肢となります。一方、室内に設置するため、防塵・防水性能にこだわらなくても問題ないと考えられます。
運用ルールを定める際のポイント
カラオケ店はたくさんの人が利用するため、監視カメラを設置する場合は運用ルールを適切に決めて、それに則って運用することが不可欠です。またプライバシーへの配慮から、利用客に監視カメラが稼働している旨を告知する必要があります。この点もしっかり遵守し、監視カメラを運用するようにしましょう。
運用ルールを定める場合は、下記のような項目を決めて店内に掲示しておくといいでしょう。
- 監視カメラを設置する目的
- 設置場所
- 管理責任者
- 録画データの保存期間および保存場所
- 問い合わせ先
個室の多いカラオケ店の場合、監視カメラはモニター室や事務所内で一元管理されることが通常です。このようなシステムの場合、ほとんどのスタッフが監視カメラの映像を見ることができると考えられます。しかし悪用を防ぐために、映像データの取り扱いは一部の社員などに限定することがおすすめです。
また映像データの保存期間に関しては、決まった法律はありませんので、地域性や店舗の利用客層などによって、各店舗で調整するようにしましょう。カメラの運用ルールは自治体によって異なっているため、店舗が所在する自治体のガイドラインを確認することも大切です。
効果的な使い方ができるが、利用客の不安を払拭するためにも適切な運用ルールを
今回のコラムでは、カラオケ店に監視カメラを設置する効果について解説しました。利用客の犯罪を防ぎ、安全を確保するだけではなく、スタッフの問題行動を防いだり、勤怠管理に用いたりなど、さまざまな効果的な使い方があります。
ただし、利用客の中には威圧感を感じたり、スタッフによって悪用されるなどのリスクもあります。利用者の不安を払拭するためにも、監視カメラを設置する際には運用ルールを定め、適切に運用するようにしましょう。
- 2024.12.11
- 11:49
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